日本新生児看護学会

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学術集会

第34回日本新生児看護学会学術集会のご案内

会長挨拶

第34回日本新生児看護学会学術集会は、2025年11月14日(金)〜15日(土)にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市みなとみらい)にて開催させていただくことになりました。

学術集会のテーマは、「激動の社会の新生児看護」-伝え続けること・変えていくこと-です。

これまで新生児看護に関わった経験から、時代による変化や、社会情勢などによって、新生児医療や看護も変わってきたことが多くあると感じました。特に、COVID-19の感染拡大によって、面会制限など多くの施設が経験されたことと思います。COVID-19が5類に分類された現在でも、なかなか以前の状況には戻れていない病院も多いことでしょう。新生児看護の現場では、様々な環境変化・社会情勢の変化に対応しながら、患者さんに安全で最適な医療や看護を提供し、御家族との愛着形成が促進されるように懸命な努力がなされてきました。面会の制限緩和にむけた取り組みだけでなく、当院ではオンライン面会を導入し、少しでも親がこどもの様子を知る手段として他部門と連携し、取り組みを行いました。これは、面会が可能になった現在も継続しており、両親の体調がすぐれない場合や、夜間面会に来ることが難しい場合等に活用されています。

FCC(Family centered care)に積極的に取り組んでいる施設も少なくありません。FCCの考えを基盤として、それに近づくために取り組んでいる施設や、さらに発展させるために取り組まれている施設もあります。変わらない考え方の基盤として、変えていくことがFCCの中にもあると思っています。

出生数は減少していますが、世界一の救命率を誇る我が国の新生児医療分野では、現場の看護師の苦労は決して軽減してはいません。むしろ“医師の働き方改革”が進行する中で、医療・看護の質を落とさないためには新生児看護師の業務は一層厳しくなっていくことが予想されます。昨年の診療報酬改定ではNICUの看護師配置2:1が可能になりましたが、その基準は適切なのでしょうか、診療報酬改訂によって、現場の苦渋に応える内容となっているでしょうか。

今回の学術集会では、こうした社会状況の変化に柔軟に対応しながら、伝え続けていくこと、そして、よりよい新生児看護のために変えていくことをテーマに、皆様と対面形式で、存分に語り会う学術集会にしたいと考えております。

日ごろの取り組みや成果を共有し、実りある学術集会になる事を願っております。

第34回日本新生児看護学会学術集会
会長 柘植 美恵
東京大学医学部附属病院 NICU・GCU看護師長


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